社会人として働くうえで、「仕事ができる人」と「感じが良い人」は、どちらも大切です。
そして実は、この2つをつなぐ土台になるのがビジネスマナーです。
ビジネスマナーとは、単なる形式的な礼儀作法ではありません。
相手を尊重し、安心して仕事ができる関係をつくるための思いやりの表現でもあります。
たとえば――
「この人なら安心して任せられそう」
「話しやすくて感じが良い」
「周囲への配慮ができる人だな」
こうした印象は、特別な才能ではなく、日々のマナーの積み重ねから生まれます。
特に新入社員の皆さんにとっては、ビジネスマナーは社会人としての第一歩。
また、新入社員を指導する担当者の方にとっても、マナーを教えることは、単なるルールの伝達ではなく、職場文化や信頼関係を育てる大切な役割です。
では、人柄の良さや信頼感は、どこから伝わるのでしょうか。
その鍵となるのが、次の3つです。
① 身だしなみ 〜「見た目」は相手への思いやり〜
「人は見た目がすべて」とは言いません。
けれど、第一印象は見た目から始まるのも事実です。
ここでいう身だしなみとは、おしゃれのことではなく、
相手に不快感を与えないための配慮のことです。
どれだけ能力が高くても、清潔感がなく、だらしない印象を与えてしまうと、信頼を得るまでに余計な時間がかかってしまいます。
反対に、整った身だしなみは、それだけで「きちんとした人」という安心感につながります。
✔ 身だしなみで意識したいポイント
◆ 清潔感を最優先にする
- シワや汚れのない服装を心がける
- 髪型や爪、靴など細部まで整える
- 香りが強すぎないかにも気を配る
◆ 派手さより「調和」を意識する
- 服装や小物は落ち着いた色・柄を選ぶ
- 職場や業種、訪問先に合った装いを心がける
- 「自分らしさ」より「場にふさわしいか」で考える
◆ 立ち居振る舞いも身だしなみの一部
- 背筋を伸ばし、姿勢を整える
- 急ぎ足や乱暴な所作を避ける
- 表情は硬すぎず、自然な笑顔を意識する
身だしなみは、相手への敬意が目に見える形になったもの。
「見られる」ではなく、「安心してもらう」ために整えることが大切です。

② 態度 〜信頼は“ふるまい”から生まれる〜
ビジネスマナーにおいて、実は最も人柄が表れやすいのが態度です。
どれだけ言葉が丁寧でも、表情が不機嫌だったり、反応が薄かったりすると、相手には冷たい印象が残ってしまいます。
逆に、少し不慣れでも、一生懸命さや誠実さが伝わる人は応援されやすいものです。
つまり、職場で信頼される人は、
「完璧な人」よりも「感じの良い人」であることが少なくありません。
✔ 態度で差がつく5つのポイント
◆ まずは「素直さ」と「前向きさ」
- 指摘や助言を受けたときに、まず受け止める
- わからないことをそのままにしない
- 「やってみます」の姿勢を持つ
◆ 相手の立場を想像する
- 今、相手は忙しいか
- どんな伝え方なら伝わりやすいか
- どんな配慮があると助かるか
こうした視点を持てる人は、自然と信頼されます。
◆ 感謝を言葉と行動で示す
- 「ありがとうございます」をきちんと伝える
- 手伝ってもらった後の一言を忘れない
- 支えてもらっていることを当たり前にしない
◆ 自分の意見も丁寧に伝える
- 遠慮しすぎて黙るのではなく、整理して伝える
- 反対意見でも、相手を否定せずに伝える
- 「結論→理由→提案」の順で話すと伝わりやすい
◆ チームで働く意識を持つ
- 自分の仕事だけで終わらせない
- 周囲への声かけや報告を大切にする
- 「一緒に良くする」という姿勢を持つ
態度は、履歴書には書けません。
でも、職場での評価や信頼には確実に表れます。

③ 言葉づかい 〜言葉は“人柄の名刺”になる〜
言葉づかいは、その人の印象を大きく左右します。
同じ内容でも、言い方ひとつで、相手の受け取り方は大きく変わるからです。
特に仕事では、「正しく伝える」だけでなく、
“気持ちよく伝える”ことがとても大切です。
✔ 好印象につながる言葉づかいのポイント
◆ 敬語・丁寧語を基本にする
- 「了解しました」より「承知しました」
- 「すみません」だけでなく「ありがとうございます」も使う
- 相手との距離感に合った丁寧さを意識する
◆ 相手の名前・肩書きを丁寧に扱う
- お名前の読み間違いに注意する
- 肩書きや呼称を確認する
- 相手を雑に扱わない姿勢が伝わる
◆ 確認・復唱を習慣にする
- 「○日まで、という理解でよろしいでしょうか」
- 「念のため確認させてください」
- 聞いたつもり・わかったつもりを防ぐ
◆ 聞く姿勢も“言葉づかい”の一部
- 相槌やうなずきで関心を示す
- 相手の話を途中で遮らない
- 「なるほど」「ありがとうございます」で受け止める
◆ 短く、わかりやすく話す
- 長すぎる説明は避ける
- 結論から話す
- 曖昧な表現を減らし、具体的に伝える
言葉は、その人の知性だけでなく、
思いやりや配慮まで映し出します。
だからこそ、言葉づかいを整えることは、
単なるマナーではなく、信頼を育てる技術でもあるのです。

ビジネスマナーは「人柄を伝える力」になる
ここまでご紹介した人柄をつくる3要素
① 身だしなみ
② 態度
③ 言葉づかい
これらはどれも特別なスキルではありません。
ですが、毎日の仕事の中で意識し続けることで、少しずつその人らしい信頼感となって積み上がっていきます。
ビジネスマナーを身につけることは、
単に「失礼のない人」になることではなく、
- 相手に安心感を与える
- 職場で信頼される
- 人間関係を円滑にする
- 仕事を進めやすくする
- 自分自身の自信につながる
といった、たくさんのプラスを生み出してくれます。
新入社員の方にとっては社会人としての土台づくりに。
指導担当者の方にとっては、後輩育成や組織づくりの質を高めることにつながるでしょう。

実践的に学ぶなら、研修の活用もおすすめです
ビジネスマナーは、本や動画で学ぶこともできますが、
実際には「知っている」と「できる」は別ものです。
だからこそ、ロールプレイや実践を通して学べる研修は非常に効果的です。
現場で活かせる形で学ぶことで、理解が深まり、行動にもつながりやすくなります。
株式会社日本マネジメント協会東部では、
ビジネスマナーに関する研修を通じて、社会人としての基礎力向上をサポートしています。
新入社員研修はもちろん、指導担当者向けの学びとしてもおすすめです。
ご関心のある方は、ぜひホームページをご覧ください。
おわりに
ビジネスマナーは、堅苦しいルールではありません。
それは、「相手を大切にする姿勢」を形にしたものです。
そしてその積み重ねが、
あなたの人柄を伝え、信頼を育て、仕事をより良いものにしていきます。
まずは今日から、
「身だしなみ」「態度」「言葉づかい」の3つを少しだけ意識してみてはいかがでしょうか。
その小さな一歩が、きっと大きな印象の差につながります。
今回もお読みいただき、ありがとうございました。
研修情報提供元 :
JMI(株)日本マネジメント協会東部©
株式会社日本マネジメント協会(宮城県仙台市・東京都)|ビジネス研修・セミナー(DiSCディスク、FST、CNOSS) (jmi-e.co.jp)
