対象:全階層社員
コミュニケーションの課題とアサーションの必要性
仕事の現場では、上司や同僚との日々のやり取りで、意見や気持ちが伝わりにくいとストレスや不満が積み重なりがちです。
例えば…
- 「言いたいことが言えず、ずっとモヤモヤが残る」
- 「提案が否定されたと感じ、人間関係が気まずくなる」
- 「自分の思い込みで相手の意図を誤解してしまう」
こうしたコミュニケーションの「すれ違い」は、業務効率の低下だけでなく、チーム全体の士気やエンゲージメントにも悪影響を及ぼします。
では、どうすれば自分の考えをきちんと伝えながら、相手の立場や感情も尊重できるのでしょうか?
その答えのひとつが アサーション(アサーティブ・コミュニケーション) です。
アサーションとは、自分の権利や意見を明確に主張すると同時に、相手の権利や感情にも配慮するコミュニケーションスタイルのこと。
押し付けず、遠慮せず、両者がWIN–WINになれる対話法です。

研修の目的
❶ 組織における人間関係とコミュニケーションの重要性を再確認する
組織は、異なる価値観やバックグラウンドを持つ人々の集合体です。
それぞれが自分の役割を果たしながら、互いに連携し成果を追求します。
- 信頼関係の基盤:お互いの言葉に耳を傾け、尊重し合うことで信頼が築かれます。
- 協調と創造性の源泉:安心して意見を出し合える環境は、新しいアイデアや改善策の発火点となります。
- ストレス軽減:円滑な対話がストレスホルモンを抑え、健康維持にも寄与します。
このセッションでは、具体的な事例やワークを通じて、自分の職場におけるコミュニケーション課題を洗い出し、改善の視点を身につけます。
❷ 自己表現の3タイプを理解し、自分の傾向を客観的に把握する
人は無意識のうちに次の3つの自己表現スタイルを使い分けています。
- アグレッシブ型:強い主張を繰り返し、相手を押しのけがち
- ノン・アサーティブ型:自己主張を避け、他者に合わせてしまう
- アサーティブ型:自己主張と他者尊重をバランスよく行う
自分がどのタイプに偏りがちなのかを自己診断し、各スタイルのメリット・デメリット、職場での影響を学びます。
さらに「メラビアンの法則」による言語・声のトーン・非言語表現の組み合わせが与える印象についても理解を深めます。
❸ アサーティブ・コミュニケーションスキルを実践的に習得する
アサーティブに話すためには、具体的な技術が必要です。
本研修では、以下のスキルをワーク中心で学びます。
- 肯定的言葉づかい:批判ではなく提案型の表現へ
- Iメッセージ:「あなたは…」ではなく「私は…と感じる」
- 感情表現の適切な開示:怒りや不安も建設的に伝える
- 上手な断り方:関係を傷つけずにNOを伝える
- 批判へのクールな対応:相手を受容しつつ自己主張を貫く
豊富なロールプレイングと講師・受講者からのフィードバックを通じ、場面ごとの最適対応を体得します。

カリキュラム
【午前セッション(9:00~12:00)】
- 組織における人間関係とコミュニケーション
- 職場のコミュニケーション課題共有
- 信頼構築のメカニズムと影響
- アサーション基礎
- アサーション度セルフチェック
- アサーションの定義・3原則(誠実・率直・対等)
- なぜ今アサーティブスキルが必要なのか
- 自己表現の3タイプと伝わり方の要素
- 各タイプの行動パターン分析
- メラビアンの法則で見る印象コントロール
【午後セッション(13:00~17:00)】
- アサーション・トレーニング
- 自己理解ワーク:課題の洗い出し
- 自己開示訓練:Iメッセージ実践
- 共感力ワーク:傾聴と受容の練習
- ストレスマネジメント:呼吸法・マインドフルネス
- アサーティブ話法:肯定フレーズ集
- ロールプレイング & フィードバック
- ケースごとにロール設定
- 受講者同士の実践&相互評価
- 講師からの学びポイント総括
- まとめと行動計画策定
- 研修の振り返り
- 自己宣言:職場で実践する具体行動の宣言
- 継続学習のためのチェックシート提供

まとめ
アサーティブ・コミュニケーションは、単なる話し方のテクニックではなく、「自分も相手も大切にする」共感と配慮の姿勢そのものです。
本研修を通じて、あなたは対人関係におけるコミュニケーション課題を克服し、職場に信頼と協調のカルチャーを根づかせるリーダーシップ力を獲得できます。
ぜひこの機会に、アサーションを学び、自分もチームも成長させる新たな対話スキルを実践してください。
研修情報提供元 :
JMI(株)日本マネジメント協会東部©
株式会社日本マネジメント協会(宮城県仙台市・東京都)|ビジネス研修・セミナー(DiSCディスク、FST、CNOSS) (jmi-e.co.jp)