現代社会は、変化が激しく、将来の予測が困難な「VUCA時代」に突入しています。
技術革新の加速、社会構造の変化、価値観の多様化などにより、これまでの常識や成功体験が通用しにくくなっています。
VUCAとは、次の4つの要素の頭文字を取った言葉です。
◆ Volatility(変動性)
変化のスピードや影響範囲が大きく、先を読むことが難しい状態を指します。
IT技術の急速な進化や、新型コロナウイルス感染症の拡大などは、その代表例といえるでしょう。
◆ Uncertainty(不確実性)
起こり得る事象は想定できても、「いつ・どのように・どれほど影響するのか」が分からない状況です。
気候変動や国際情勢の変化などが、企業活動や働き方に大きな影響を与えています。
◆ Complexity(複雑性)
さまざまな要因が複雑に絡み合い、因果関係や全体像が把握しづらい状態です。
グローバル化や業界の垣根を越えた競争が、意思決定を一層難しくしています。
◆ Ambiguity(曖昧性)
物事の意味や正解が明確でなく、解釈が分かれる状況を指します。
新しいビジネスモデルや市場ニーズの創出などは、試行錯誤が求められる典型例です。

VUCA時代に求められる「人間力」とは
このような不確実な時代を生き抜くために、今あらためて注目されているのが人間力です。
人間力とは、単なるスキルや知識ではなく、
▶ 自分自身を理解し
▶ 他者と信頼関係を築き
▶ 周囲と協働しながら
▶ 自ら考え、行動し、成果につなげる力
を指します。
本研修では、人間力を高めるための4つのキーワードを軸に、実践的に学んでいきます。
人間力を高める4つのキーワード
【Ⅰ】自己理解 ― 自分を知ることがすべての出発点
◎ 自分の強み・弱みを客観的に把握する
◎ 価値観やモチベーションの源泉を明確にする
◎ 行動特性やコミュニケーションスタイルを理解する
自己理解が深まることで、自分らしい働き方や役割が見えてきます。
【Ⅱ】他者理解 ― 相手を理解し、信頼関係を築く
◎ 相手の立場や感情を想像する
◎ ニーズや期待をくみ取る力を養う
◎ 円滑な人間関係を構築するための関わり方を学ぶ
他者理解は、チームや組織の成果を高めるための土台です。
【Ⅲ】協働 ― 個の力を、チームの力へ
◎ チームビルディングと役割分担
◎ 建設的な意見交換とフィードバック
◎ コンフリクト(対立)を乗り越える問題解決力
多様な価値観を活かしながら成果を出す力を身につけます。
【Ⅳ】実践 ― 行動につなげ、成果を生み出す
STEP① 目標設定と計画立案
STEP② PDCAサイクルによる改善
STEP③ 挑戦を恐れない姿勢で行動する
学びを「知識」で終わらせず、行動へと落とし込みます。

実践重視の研修スタイル
本研修では、
✔ グループワーク
✔ ロールプレイング
✔ 自己チェックやディスカッション
を通じて、理解を深めながら実践力を高めていきます。
単なる座学ではなく、「気づき」「納得」「行動変容」を促す設計です。
研修を通じて得られる効果
本研修を受講することで、
◆ 自分自身への理解が深まり、主体的に行動できる
◆ 他者との関係性が向上し、チームで成果を出せる
◆ VUCA時代に必要な柔軟性・創造性が身につく
といった変化が期待できます。
なぜ今、「人間力」を体系的に学ぶ必要があるのか
VUCA時代においては、知識やスキルの優劣だけで成果が決まるわけではありません。
状況の変化を正しく捉え、自分で考え、周囲を巻き込みながら行動できるかどうかが、個人にも組織にも大きな差を生みます。
とくに現場では、
▶ 正解が分からないまま判断を求められる
▶ 多様な価値観を持つ人と協働する必要がある
▶ 変化に適応しながら成果を出し続ける
といった場面が日常的に発生します。
こうした状況に対応するためには、場当たり的な対応ではなく、人間力を「構造的・体系的」に磨くことが不可欠です。
本研修は、そのための実践的な土台づくりを目的としています。

カリキュラム(例)
【午前】9:00~12:00
① Can × Be=個人価値の向上
② 仕事を取り巻く環境変化と向かうべき方向
・VUCA時代のキーワード
・リスキリングの必要性
・今後求められる人材像
③ 人間力の構成要素
・知的・能力的要素
・社会・対人関係力的要素
・自己制御的要素
・理解度テスト
【午後】13:00~17:00
④ エンプロイアビリティの概念と自己チェック
・エンプロイアビリティ7つの条件
・各条件の定義と整理
・今後に向けた向上策の検討
⑤ 社会常識・教養の必要性 ~まとめ~
VUCA時代を生き抜くためには、変化に振り回されるのではなく、自ら考え、行動し、周囲と協働できる人間力が欠かせません。
本研修は、その土台を築くための実践的な学びの場です。
研修情報提供元 :
JMI(株)日本マネジメント協会東部©
株式会社日本マネジメント協会(宮城県仙台市・東京都)|ビジネス研修・セミナー(DiSCディスク、FST、CNOSS)

